メニエール病の基礎知識
2017年03月14日更新 2017年02月28日公開

めまい、聴覚障害が起こるメニエール病とは

めまいが症状として現れる病気はいくつかありますが、それぞれの病気に応じて症状は微妙に異なっています。今回は、症状としてめまいが現れる代表的な病気の一つであるメニエール病についてドクター監修の記事で解説します。

ひと口にめまいといっても、病気によってその症状の現れ方などは微妙に異なっています。今回は、めまいが症状として現れる代表的な病気の一つとして比較的よく知られているといわれるメニエール病について解説します。

メニエール病とは

メニエール病といえば、真っ先に「めまいの症状が現れる病気」というイメージがありますが、前庭神経炎のようにめまいだけが起こる病気とは違って、メニエール病の特徴としては、めまいと同時に耳鳴りや難聴が症状として現れる点があげられます。病名である「メニエール」というのは人名で、めまいが脳障害以外の別の器官の障害によって起こることを初めて突き止めたフランスの内科医、「プロスパー・メニエール」にちなんで付けられたといわれています。

めまいはそのときまで、脳という器官が異常を起こして発症する症状だと考えられてきましたが、メニエールの発見によって、内耳の障害によってもめまいが発症するということが証明されました。

メニエール病の症状

めまいの症状は、メニエール病も前庭神経炎などと同じように、急になんの兆候もなく現れます。そして、めまいの種類としては回転性のめまいで、自分も含め周囲が激しく回転するように感じて吐き気や嘔吐をともなうこともあるといわれています。そのため、食事などはもちろん、普通に立って歩くことも困難な状態になるとされていて、日常生活のかなりの部分が制約される可能性のある病気と考えられています。

このような激しいめまいの症状は、短いときで数分、長くなると数時間続くとされています。この点では、前庭神経炎よりもめまいの継続時間は短いと言えるようです。また、メニエール病に特徴的な症状としては、めまいと同時に耳鳴りや難聴、耳閉塞感の3つの症状が現れる点があげられます。ただ、このような症状も、めまいが治まることによって消えてしまうとされています。

メニエール病によるめまいの症状は、一度発症してしまうとその後は何度も繰り返し発症すると考えられています。めまい発症の頻度は、人によって違っており月に何度も起こる人もいれば、年間を通しても数回だけという人もいて、この点については個人差が大きい病気だといわれています。また、めまいを発症するときには必ず耳の障害も起こると考えられています。

メニエール病の場合、脳梗塞などの手足のしびれや意識障害などが起こることはなく、脳障害によるめまいと違う点だと言えるでしょう。

メニエール病が起こる原因とメカニズム

メニエール病の発症に関与しているのは内耳という部位ですが、ここには聴覚をつかさどる蝸牛という器官および平衡感覚に関わりのある前庭や三半規管があります。メニエール病が起こるのは、内リンパ水腫という症状が直接的な原因になっているといわれています。内リンパ水腫とは内リンパ液の量が多くなり過ぎることによって蝸牛や前庭が腫れてしまう現象のことで、これにより、蝸牛、前庭、三半規管の3つの器官の機能が損なわれ、聴覚に関わる障害として耳鳴りや難聴、耳閉感が、また、平衡感覚に関連した障害としてめまいがそれぞれ発症すると考えられています。

どういう理由で内リンパ水腫が起こるかについては、明確に分かっているわけではないといわれていますが、内リンパ液が過剰に生成され、それを内リンパ嚢(のう)という部位が吸収しきれないことが原因と考えられています。なぜそのようになるかについてもはっきりしていませんが、これについては以下に説明するようにさまざまな説があるようです。

有力と考えられているストレス遠因説

ストレス遠因説は、「内リンパ水腫ができる遠因となっているのはストレスである」とする説です。日常生活を普通に送っていく中でも睡眠不足や過労など、さまざまな形でストレスの要因になるストレッサーが潜んでいるといわれていますが、それらによってホルモンのバランスが損なわれる可能性があります。そして、それが原因となって自律神経系も不調和となり、リンパ液の流れをコントロールしている循環器系の機能が低下して、内リンパ液の流れが滞り内リンパ水腫ができるという考え方です。メニエール病は以前からストレスが原因で発症するという考え方が主流ですが、内リンパ水腫がストレスによって起こる症状だとする説と符合しており、説得力のある説だと考えられています。

そのほか諸説紛々(しょせつふんぷん)

そのほか、アレルギーによる内リンパ液の過度な生成説、免疫異常説による内リンパ嚢の機能低下説、内耳での循環障害説、ウイルス感染説、遺伝子異常説などさまざまな説が取り上げられてきたといわれています。

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